研究内容

サンゴ礁生物機能学分野では、瀬底研究施設において、サンゴを中心にサンゴ礁に生息する魚類や無脊椎動物を対象とし、これらの生物が示す興味深い生理現象を理解するために、形態学、生理学、生化学、および分子生物学の手法を用い研究を進めている。

主な研究課題は以下の通りである。

  1. サンゴの白化
    海水温が高くなると、サンゴは共生する褐虫藻を失い白化する。サンゴと褐虫藻の共生機構、白化機構、白化感受性機構、サンゴの高温環境適応機構について研究を進めている。(高橋)
  2. サンゴの同調産卵
    サンゴは初夏の満月の時期に同調産卵する。サンゴが何を指標に産卵日を決定しているかに関する研究を進めている。(高橋)
  3. 海産無脊椎動物の配偶子認識機構の解明
    同調して産卵するミドリイシ属サンゴはどのようにして同種から放出された配偶子同士で受精するのか。そのメカニズムの解明と成立の歴史に関する研究を進めている。(守田)
  4. カワスズメ科魚類の配偶行動と精子の進化
    アフリカ東部に位置するタンガニイカ湖に生息するカワスズメ科魚類は多様な生殖行動を示す。この生殖行動と精子の運動性や受精に寄与するタンパク質の関係を調べている。(守田)

高温ストレスによるサンゴの白化現象。 

ミドリイシ属サンゴ。6月の満月付近に産卵するサンゴ。

タンガニイカ湖のカワスズメ科魚類。 遺伝的に近縁でありながら生殖行動種が多様。

メンバー

役職 氏名
教授 高橋 俊一
准教授 守田 昌哉
教授 (併任) 竹村 明洋

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